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なんとなく思いついたのでショートショートを書いてみた 小説・文学
電撃Short3って、今はもうないみたいなんだけどね。
2000字以内ということ以外はなにも気をつけていない。
推敲どころか読み返しすらしていないので、矛盾点などあるかもしれない。
内容はブラックなので注意。しかも稚拙。
コメントは歓迎。批判的なものでもよろしく。
では読みたい人だけ READ MORE からどうぞ。
絞首台 文月紫苑
ネットを徘徊しているときだ。ある掲示板にこういう書き込みを見つけた。
『公園に台作ってさ、先端を輪っかにしたロープを作って、ご自由にお使いください。と書いた看板建ててたらどうなると思う?』
いわゆる絞首台を公園に勝手に設置してみるというのだ。なんて悪趣味な。不謹慎にもほどがある。
批判するコメントを書き込もうとしていて、批判を書居ている最中に、ふとある考えが頭をよぎった。
私はこうコメントを書き込んだ。
『おもしろい。やってみるw 後で写真アップしてやるよ』
反響は凄かった。予想通り不謹慎だというコメントも多くあったが、何より冗談だと考えて煽っているコメントの方が多かった。
コメントしたとおり私は台を作成した。台が壊れてはいけないのでスチール製のパイプに分厚い板を張って頑丈に作った。ロープも切れないように二百五十キロまで耐えられる船舶用のものを使った。看板は白のペンキで下地を造り赤の太文字で『ご自由にお使いください』と書いたが、真新しいペンキに違和感があったので泥を軽くこすりつけて汚しておいた。
完璧だ。
早速掲示板に写真をアップした。
すばらしい反響だった。本当にやりやがったというコメントが大半を占めていた。公園に置いたところの写真も要求された。もちろんだとも。と答えておいた。
さて、考えがあってでなければ私はこんなことはしない。見た目は普通の絞首台だが、これにはロープに細工がしてあった。ロープに四十キロ程度の重さがかかると解けるような特殊な結わえ方をしていたのだ。しかもロープの結び目には紙を折りたたんで挟んでおいた。紙にはこう書いてある。
『あなたはこの瞬間に死んだ。ここにいるのはあなたではなく、生まれ変わったあなただ。もう死ななくていい。ここに電話をしなさい』
そして私の携帯の電話番号。
私はカウンセラーの卵なのだ。もしこんなものを本当に使おうとする人がいるのであれば助けになりたかった。
夜になって人目がないことを確認してから公園に運んだ。公園の薄暗い街灯の下で撮った写真は、作った自分でさえ身震いをするような薄気味の悪さがあった。
写真をアップするとその掲示板にとどまらずネット上でかなりの噂となった。場所を書かなかったため探し出そうとする人も少なからずいたようだ。
私は電話が鳴るかもしれないと、夜寝るときも枕元において寝た。まあ、それでもすぐに撤去されるのが関の山だろうと高を括っていた。
三日後の夕方。予想外なことに電話が鳴った。
「公園に絞首台を置いたのはあなたでしょうか?」
早鐘を打つ胸を押さえつつ受け答えをした。住所を聞かれた。今から家に来るという。
玄関のチャイムが鳴った。急ぎ戸を開ける。
手帳を突きつけられた。桜田門が目に入った。
警察官だった。
話を聞けばあの絞首台で人が首をつったという。そんなはずはない。
私は狼狽して叫んでいた。
ロープに細工をして解けるようにしたことを。人を助けたくておいていたことを。
警察官に肩をしかとつかまれ、言われた言葉に私は頭を打たれたような衝撃を覚えた。
「小学生の女の子なんだよ」
そうだ、公園なんだ。子供が多に決まっているじゃないか。
いじめを苦にして云々という話を聞かされたようだが、耳に入るはずもなかった。
呆然としたままの私を乗せてパトカーは動き出した。
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この記事に対するコメント
作り話なんですよね。
でも、なんかリアルに思えちゃいました。
作り話です
まったくの想像話。小説です。
リアルと思っていただいたなら作者冥利に尽きるというものです。ありがとうございます。
PS:リンク先をちょっと見て一瞬またスパムかと思ってしまいました(笑)
ブログおもしろいですね。
ユックリ
ほンもノジャなttくjテヨカッタヨ

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